円形脱毛症が治らない方に超朗報!ルキソリチニブの効果!

ルキソチリニブの円形脱毛症への効果

引用元:米国コロンビア大学

 

円形脱毛症は謎の多い病気で、なぜ発症するのか明確には分かっておらず、そして多くの人が完治する治療法が確立されていませんでした。

特に重症化するとどんな治療法を試しても回復する確率が極端に小さくなってしまい、時には全身の毛が全て抜け落ちることから患者さんの精神的な負担が非常に大きな病気でした。

しかし、米国コロンビア大学医療センターが行った治験により目覚ましい発毛効果がある可能性の高い医薬品が存在することが分かりました。

それはノバルティスファーマ株式会社が『ジャカビ(R)錠』として製造・販売している骨髄線維症の治療薬『ルキソリチニブ』です。

 

実はルキソリチニブには数年前から円形脱毛症を治す可能性があることは分かっていたのですが、今回コロンビア大学の研究者たちが行った調査で、その効果が非常に大きいものであることが示されたのです。

調査チームは、中度から重度(毛髪の30%以上を失った)の円形脱毛症の患者12人(男性5人、女性7人)に対し、3~6か月間に渡って1日2回、ルキソリチニブの錠剤20mgを経口投与しました。さらに耐久性評価のために3か月の追跡調査を行いました。

結果は、12人中9人に非常に大きな発毛効果が確認されました。

なんとその9人は4カ月間で髪の毛に95%以上の発毛効果があり、ほとんど完治したというのです

残念ながら3人には効果が現れませんでしたが、これまでほとんど打つ手のなかった重症患者に対してこれほどの改善が見られたことはエポックメイキングです。

ただ、回復した9人のうち3人は薬の服用をやめるとまた髪が抜け始めたということなので、維持するには定期的に薬を飲む必要があるようです。

服用をやめても、薬を服用する以前の状態よりは髪が多い状態で脱毛は止まっているので、毎日飲む必要はないのかもしれません。

 

ルキソリチニブは骨髄線維症の治療薬として、日本では2014年7月4日にすでに承認されています。

しかし、円形脱毛症の治療薬としてはまだ治験段階なので、円形脱毛症の治療薬として認可されるまでには少なくとも数年はかかります。

今回のコロンビア大学の調査の被験者数も12人と少ないため、より確かな効果や副作用を確かめるためにも、数百人規模の治験が必要となるでしょう。

もし治験段階で問題が起これば承認はさらに先伸ばしになります。

そう考えると、日本の薄毛外来や皮膚科で処方されるまでには10年くらい待つ覚悟が必要かもしれません。

日本よりも外国で先に認可されれば、円形脱毛症の治療薬として個人輸入で手に入れることもできますが、それでもやはり数年は待つ必要があります。

また骨髄線維症治療薬としてのルキソリチニブには副作用として、血小板減少症、貧血、下痢、疲労、体重増加、好中球減少症、帯状疱疹などが高確率で起こります。重大な副作用としては、骨髄抑制、感染症、進行性多巣性白質脳症、出血、間質性肺疾患、肝機能障害、心不全が確認されており、慎重に使用しなければならない医薬品です。(参考:日経メディカル) 今回の被験者の一人は髪の毛以外にも腕や背中にも生えてきたとのことなので、多毛の副作用もあるかもしれません。

ですから、間違っても現段階で個人的にルキソリチニブを手に入れて医師の診断も受けずに服用することは絶対にやめましょう。

ペンシルバニア大学の皮膚科専門医であるジョージ・コサレリス博士は「ルキソリチニブを1日2回も服用するのは非常に副作用のリスクが高い治療法だ」と警告しています。一方で、コサレリス博士は「ルキソリチニブが局所的に適用することができれば、素晴らしい突破口になる」とも述べています。

とにかく今は焦らず研究の進捗を待ちましょう。

 

 

2014年と今回の報告で注目すべき点は、もうひとつあります。

それはコロンビア大学は、ゲノム解析によって毛包組織が破壊される原因となっている免疫細胞(T細胞の一種)を同定したと発表していることです。

Genome-wide association studies (GWAS)2 implicated ligands for the NKG2D receptor (product of the KLRK1 gene) in disease pathogenesis. Here, we show that cytotoxic CD8+NKG2D+ T cells are both necessary and sufficient for the induction of AA in mouse models of disease.

これまで原因が不明とされてきた円形脱毛症のメカニズムの解明が一歩進んだことになります。

原因さえ分かってしまえば、正しい方法で治療が行えます。

今回のルキソリチニブの他にも様々な治療法でアプローチができるようになる可能性もあるのです。例えば、ルキソリチニブと似たような作用(JAK:ヤヌスキナーゼ阻害剤)を持つ関節リウマチの治療薬『トファシチニブ』はコロンビア大学やイエール大学の報告で効果の可能性が示されています。

論文の主筆のラフェエル・クラインズ医学博士は「効果と安全性が認められたとき、この疾患を持つ人々の生活に劇的な光をもらたすだろう」と期待を込めています。

円形脱毛症は治らない病気と言われた時代がようやく終わるかもしれません。

 

 

コロンビア大学の調査チームは、今後は円形脱毛症だけではなくAGAなど他の脱毛症に対する効果も確認していくとしています。

作用機序を考えるとAGAにフィナステリド以上の効果があるのかは疑問があるし、そもそも医薬品はそう簡単に上市されるものではありません。また副作用も心配です。

しかし、奇跡的にAGA治療薬としても大きな効果を確認できるかもしれません。

期待して次回の報告を待ちましょう。

 

 

参考リンク

Columbia University 2016/9/22 release

Columbia University 2014/8/17 release

Nature Medicine 掲載論文 2014

The New York Times 関連記事 2014/8/17

 

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