薄毛 抜け毛の原因を理解していますか? 自己チェックして薄毛の原因を突き止めましょう!!
薄毛の原因をAGA(男性型脱毛症)やびまん性脱毛症だと決めつけていませんか?
たしかにAGAは男性の薄毛の原因の90%になっていますし、女性の薄毛はびまん性脱毛症が多いと言われています。
しかし病気が原因で脱毛が起こることもあります。AGAやびまん性脱毛症だと思い込んでいると、他の重大な病気のサインを見逃してしまうかもしれません。
薄毛の原因を突き止めることは重要なのです。
原因が何かによって治療法も変わっています。症状から原因を推定し、原因に適した対処していくのが一番確実な薄毛解決への道となります。
遺伝が原因の薄毛(AGA)であれば効果的なAGA治療薬がありますし、脂漏性皮膚炎という病気なら原因となっている真菌を殺菌する外用薬やシャンプーがあります。円形脱毛症ならステロイドを使ったり局所免疫療法という治療法で発毛を促したりします。食生活や睡眠時間などを改善することで回復することもあります。
市販されている医薬部外品の育毛剤や薬用シャンプーを使って薄毛を解決しようとする人が多いのですが、残念ながらそういった製品には発毛効果はありません。頭皮環境を改善することには役立ちますが、薄毛治療の決定打にはなるほどの効果は認められていないのです。市販のものを使うなら、なるべく医薬品を選びましょう。
薄毛となった原因を探るための自己チェックチャートを記載しました。
日本人男性の場合、脱毛の原因はAGA(男性型脱毛症、壮年性脱毛症)であることがほとんどです。
ですからAGAの可能性が高いということを念頭に置きつつ、念のため他の疾患が隠れていないかチェックしていきましょう。
すぐに終わりますので、下記のチェック項目をひとつずつ確認してみてください。
①女性である
女性で薄毛の悩みを抱える人が近年増えています。女性の薄毛の症状はびまん性脱毛症が比較的多いです。
女性の薄毛の原因には女性特有のものが多くあります。根本的に男性の薄毛とは違います。
女性のためだけの薄毛治療に関するページを設けていますので是非参考にしてみてください。
②20歳未満である
10代で薄毛に悩んでいる人のほとんどがAGAとは無関係の症状です。最近抜け毛が多い気がする、つむじが薄い気がするなど、気がするだけの「思い込み」が非常に多いです。その場合は薄毛が進行しているわけではないので全く気にすることはありません。過度な心配はせず冷静に症状を確かめてください。
若ハゲになる場合でも薄毛が進行し始めるのは、ほとんどの場合20代に入ってからです。10代でAGAの症状が始まる人は極めてまれです。100人に1人もいません。
ただし頭皮に赤みがある、10円玉くらいのつるつるのハゲができた、1日に200本以上の抜け毛があるなどの場合は、何らかの皮膚病や内臓疾患の可能性があります。まずは皮膚科へ行って医師の診断を受けましょう。
10代の人のための薄毛予防対策などを紹介しています。10代のうちから薄毛予防を意識した生活をしていると、将来の薄毛リスクが低下します。
③短期間に急激な脱毛。抜けた部分にうぶ毛が生えていない。脱毛部分が円形や楕円形になっている。
円形脱毛症や他の疾患が原因となっている脱毛の可能性があります。
⇒ 円形脱毛症の全て 症状・原因・日本皮膚科学会ガイドライン推奨の治療法&医師が推薦する医療機関
⇒ 糖尿病、甲状腺疾患、高脂血症などの様々なことが原因で起こる脱毛
④以下のようなパターンの薄毛や脱毛ではない
AGAは上の画像のような形で薄毛が進行します。いわゆるM字はげやてっぺんはげの薄毛ならばAGAの可能性が高いです。
芸能人で例えると、MO型はタモリさんやブラックマヨネーズの小杉さん、M型は笑福亭鶴瓶さんや所ジョージさん、O型はフットボールアワーの岩尾さんや我が家の坪倉さんのような感じですね。
逆に、頭部が満遍なく全体的に薄くなったり、側頭部や後頭部から脱毛することはAGAではほとんどありません。
上記の画像のような形で薄毛が進行していない方は生活習慣、ストレス、円形脱毛症や他の疾患が原因となっている脱毛の可能性が高いです。
⇒ 円形脱毛症の全て 症状・原因・日本皮膚科学会ガイドライン推奨の治療法&医師が推薦する医療機関
⇒ 生活習慣が原因で薄毛になることがあります。日々の生活を見直して育毛環境を整えましょう
⇒ 糖尿病、甲状腺疾患、高脂血症などの様々なことが原因で起こる脱毛
⑤頭皮に湿疹、炎症(発赤)がある。頭皮が脂っぽくフケも出る。
頭皮湿疹、フケ症、脂漏性皮膚炎の可能性があります。
⑥甲状腺機能障害(甲状腺機能低位症、甲状腺機能亢進症)の診断を受けている。
甲状腺疾患による脱毛の可能性があります。担当医に相談しましょう。
⑦頭皮に違和感やつっぱり感がある。
AGAでは頭皮には特に違和感を感じません。皮膚炎など別の疾患を疑う必要があります。
重度の肩こりでは首や肩の筋肉が硬直し、柔軟性がなくなることで頭皮がつっぱる感覚になることがあります。
⑧上記のどれにも当てはまらない。
AGAの可能性が高いです。男性の薄毛のほとんどはAGAです。
AGAの薄毛の進行には特徴があり、前頭部のM字部分や頭頂部のつむじ付近などから徐々に薄くなっていきます。
抜け毛をよく観察すると、根元は太いけど毛の先が細くなっていく毛(先細毛)が抜けていたり、太く育っていない生えたてのような細く短い毛(ミニチュア毛)が多くなってくることもAGAの特徴です。AGAでない人の抜け毛はしっかりと育った太く長い毛で、毛先も太いままです。普通は抜け毛の9割がこのような太い毛で1割がミニチュア毛なのですが、AGAの人はミニチュア毛が抜け毛の3割以上になると言われています。
AGAは遺伝的要因も強いので、祖父母、父母、兄弟姉妹などの家族に誰か薄毛の人がいる方はAGAを発症する可能性が高くなります。
また今は薄毛の心配がなく大丈夫に見えても、年齢を重ねると徐々にAGAの症状が出てくることもあります。
AGAの症状が出てきた気がするけど自分では判断がつかないとか、すでに薄毛になっていても自分では気付かない方もいます。
次のようなことが気になったらAGAの進行が始まっている可能性がありますので注意してみるといいでしょう。
・起床時に枕に毛が何本も落ちている
・洗髪時の抜け毛が多く感じたり、排水溝にたまる抜け毛が増えた気がする
・家族や久しぶりに再開した人から薄毛を指摘された
・部屋の掃除をしていると数年前より毛が多く落ちている気がする
・毛髪が細くなり、髪のスタイリングがしにくくなった
・抜け毛をよく見ると、先端が細く尖った毛や細く短い毛が多い
・季節を問わず明らかに抜け毛が多い
現在ではAGAの治療に非常に効果的な医薬品が出ています。
医学的に非常に効果的で強く推薦されているAGA治療薬として、フィナステリド(プロペシアなど)とミノキシジル(リアップなど)があります。
正しい治療を行えば高確率で改善します。
気をつけなければいけないのは、AGAと他の疾病を併発している場合です。
頭皮が脂っぽく炎症を起している人は脂漏性皮膚炎と併発していたり、生活習慣が悪いと糖尿病や高脂血症などを併発している場合もあります。
その場合は、AGAと病気の両面からの治療が必要になります。自分で治療することは難しくなるので皮膚科などに通院されることをお勧めします。
AGAとは別の病気を併発している場合は、治療費は保険適用となる可能性が高いのでAGAだけの治療に比べて費用が大幅に抑えられます。
では、次のページで具体的にAGAとはどんな症状なのか、どんなメカニズムで起こるのか、どんな対処法があるのかを知りましょう!!