市販の薬用シャンプーならフルフルでフケとかゆみをケア!!
「そろそろ年齢的にも薄毛対策をしないとな…」
「フケやかゆみに効くいいシャンプーがないかな…」
そんなことを考えながらドラッグストアーやインターネットサイトでシャンプーを探していると、ふと目にするのが『薬用シャンプー』という文字。
テレビCMでもたまに見かけますね。
薬用と聞くとなんだか凄く肌に良さそうな気がしてきますが、実際にはどうなんでしょう?
この記事では、薬用シャンプーの効果、どんな人に向いているか、コラージュフルフルネクストシャンプーなどについて解説します。
薬用シャンプーとは
薬用シャンプーとは一言でいうと、医薬部外品に指定されているシャンプーのことで「毛髪・頭皮を清浄にする等のために用いられるもの」とされています。
「医薬部外品に指定」なんて言われ方をしても、いまいちピンときませんよね。
医薬部外品は薬機法で定義されていて、簡単に言うと「病気の予防や防止を目的としている商品で、作用の緩やかなもの」です。
つまり薬用シャンプーには、フケやかゆみの予防や防止に効果のある有効成分が配合されているわけです。
ちなみに『薬用』という言葉は医薬部外品に指定されている商品のみが名乗ることが法律で許されています。薬用シャンプーの他にも、薬用育毛剤、薬用染毛剤、薬用化粧品、薬用浴用剤などがあります。これらの商品には医薬部外品に指定されている有効成分が含まれているわけです。
薬用シャンプーに有効成分として使用されているものは以下のような成分です。
有効成分 | 配合量(%) | 効能 効果 |
---|---|---|
イソプロピルメチルフェノール | 0.2 | 抗菌作用 |
イソプロピルメチルフェノール グリチルリチン酸ジカリウム | 0.1 0.1 | 抗菌作用 抗炎症作用、抗アレルギー作用 |
塩化ベンザルコニウム液(50%) | 2 | 抗菌作用 |
グリチルリチン酸ジカリウム | 0.1~0.15 | 抗炎症作用、抗アレルギー作用 |
グリチルリチン酸ジカリウム サリチル酸 | 0.1 0.1 | 抗炎症作用、抗アレルギー作用 角質軟化、抗菌作用 |
酢酸 DL-α-トコフェロール トリクロロカルバニリド | 0.1 0.3 | 抗炎症作用、血流促進 抗菌作用 |
酢酸 DL-α-トコフェロール サリチル酸 | 0.1 0.1 | 抗炎症作用、血流促進 角質軟化、抗菌作用 |
サリチル酸 | 0.1~2 | 角質軟化、抗菌作用 |
ピリチオン亜鉛水性懸濁液(50%) | 0.8~1.6 | 抗菌作用 |
この他、ミコナゾール硝酸塩やピロクトンオラミンといった抗真菌作用のある成分も含まれます。
法律で定められた一定量のこれら有効成分が含まれていて、国の承認審査に合格すると、晴れて医薬部外品として認められ、薬用シャンプーと名乗ることができるのです。
薬用シャンプーの真骨頂はフケ・かゆみ対策
薬用シャンプーに入っている有効成分は殺菌作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用のある成分です。
つまり、薬用シャンプーとは「フケ、かゆみ対策用のシャンプー」とも言えます。
日頃からフケやかゆみに悩んでいる人にとっては試してみる価値のあるシャンプーです。
フケには乾性フケと呼ばれるパラパラの乾いた細かいフケと、湿性フケと呼ばれるベタついていて大きな塊で落ちるようなフケがあります。
乾性フケが出ている人は、頭皮の乾燥や皮脂が不足していることが原因です。乾性フケが出ているときに、シャンプーを1日に2回以上したり、洗浄力が強く皮脂を落とし過ぎてしまうシャンプーを使っていると症状を悪化させることがあります。
湿性フケが出ている人は、皮脂の過剰分泌が原因です。頭を毎日洗わなかったり、洗浄力が弱すぎるシャンプーを使っていると皮脂が洗い落とせず真菌(マラセチアと呼ばれるカビ菌など)が皮脂をエサにして増殖して症状を悪化させてしまいます。
薬用シャンプーがフケやかゆみに効果があると言っても、乾性フケに効果があるのか、湿性フケに効果があるのかは商品によって異なります。有効成分や洗浄力を示す成分に何が使われているのかを確認して、自分の肌質に適したものを選びましょう。
皮脂の分泌が少ない乾性フケの人はアミノ酸系の洗浄成分が使われている商品、皮脂の分泌が多い人は石鹸系の洗浄成分が使われている商品がお勧めです。
また薬用シャンプーにはペパーミント、クロレラなどが入っていることがあります。ペパーミントには抗菌作用があるとされ、クロレラには細胞の新陳代謝を高める効果や保湿効果があるとされているためです。ただしこれらは有効成分ではないので、ペパーミントやクロレラだけ入っていても医薬部外品に指定されることはありません。ですから一般の化粧品に分類されるシャンプーにも使われていることがあります。
治すのと予防するのは違う
ここまでを読むとフケやかゆみに悩んでいる人は「薬用シャンプーを使えばフケが治るのか!!」と思われるでしょう。
しかし『治す』というのとは少し違います。
医薬部外品に指定されている商品に含まれる有効成分は使用する容量が定められており、副作用がほとんど出ない代わりに効果も穏やかです。病気を治す効果はないですが、症状を緩和させたり病気を予防する効果があります。
つまり「薬用シャンプーを継続的に使っても症状が治ることはないものの、普通のシャンプーを使うよりは症状が緩和する可能性がある」「現在、症状が出ていない人が再発させないために予防する効果がある」ということです。
薬用シャンプーに期待できるのは、症状をこれ以上悪化させないことや健康な頭皮を維持することです。軽い症状のフケやかゆみがある人や、過去にフケやかゆみで困ったことがあるという人が予防するために使うのに向いていると言えます。
薬用シャンプーで薄毛が改善することはない
薄毛に効く有効成分が入っている薬用シャンプーもあるのではないか?と期待したくなりますよね。
しかし残念ながら、先の有効成分の一覧表を見て分かるように薄毛を治す効果のある成分は含まれていません。
薬用シャンプーの効能又は効果の範囲は明確に定義されています。
- ふけ、かゆみを防ぐ
- 毛髪、 頭皮の汗臭を防ぐ
- 毛髪、頭皮を清浄にする
- 毛髪、頭皮をすこやかに保つ(又は毛髪をしなやかにする)
フケ、かゆみ、汗臭を防ぐことと、髪の毛と頭皮を清潔にすることが薬用シャンプーの効果です。
もちろんこれらの症状を防いだり、頭皮環境を良くすることで育毛効果を期待したくなりますが、たとえ育毛増進が見られたとしても2次的なものなので薬用シャンプーの効果とは言えないのです。
薬用シャンプーの問題点
良いこと尽くめの薬用シャンプーに思えますが、問題点もあります。
問題点①
医薬部外品のシャンプーは成分表示を配合量の多い順に書かなくてもよい
普通のシャンプーは、どんな成分から作られているのかがパッケージや容器に表記されています。しかも配合されている成分の多い順から書いてあるので、消費者は購入前にシャンプーの特徴が分かります。
頭皮や髪の毛にとって優しいシャンプーなのか刺激の強いシャンプーなのか、洗浄力の強いシャンプーなのか弱いシャンプーなのか、泡立ちの良いシャンプーなのか悪いシャンプーなのか、といったことが一目で分かります。もちろん成分に関する知識が必要ですが。
しかし薬用シャンプーは、含有量が多い順に書かれていないことが多いです。一番始めに書いてあるのは医薬部外品に指定されるために配合した有効成分です。2番目以降はメーカーが自由に記載しています。そのため有効成分以外のシャンプーの特徴が消費者には分からないのです。
良心的なメーカーは配合量の順番通りに記載してくれていますが、そうでないメーカーが多いのが現状です。
問題点②
医薬部外品のシャンプーは全成分表示義務がない
薬機法(旧薬事法)によって化粧品に分類されるシャンプー(一般的な普通のシャンプー)は、全成分を表示する義務が法律によって定められていますが、医薬部外品のシャンプーは表示指定成分だけにしか義務はありません。そのため表示指定成分以外に何が入っているのか分からないことがあります。
表示指定成分とは、1980年に旧厚生省が指定した103種類の成分(原材料)とその後に指定された成分を合わせた140種類の成分のことです。最初に指定された103種類の成分は旧表示指定成分と呼ばれています。種別としては防腐剤、界面活性剤などが多いです。
表示指定成分は使用する容量によっては有害性があるので注意が必要ということで国が指定しています。そのため薬用シャンプーにもその記載はあります。特にアトピー性皮膚炎や特定の成分にアレルギーを持っている場合などには注意しましょう。
しかし現実には、表示指定成分以外にも有害となりえる成分が多くあります。シャンプーに配合されている成分は数千種類あると言われており、日々新しい成分が作り出されています。それだけの数があるので、中には容量や肌質によっては害が出る可能性のあるものも存在するのです。
薬用シャンプーにはそれらの成分について記載する義務がないので、消費者には何が入っているのか分かりません。つまり、薬用シャンプーには見えざるリスクがあるのです。
薬用シャンプーは副作用があるという噂について
薬用シャンプーに配合されている有効成分の多くに殺菌作用があります。
これはフケやかゆみの原因となるマラセチアという真菌などの繁殖を抑えるために配合されている成分ですが、マラセチア以外にも人の肌には様々な菌が住んでいます。これを常在菌というのですが、有効成分は無害な常在菌まで殺してしまうため薬用シャンプーを長期間使用すると肌が荒れてしまうと一部で言う人がいます。
実際にはどうなのでしょうか?
化学物質の基本なのですが、使用量と作用は比例します。
薬用シャンプーに使われている有効成分の量は定められており、一定量以上を含有することはできません。
強力な殺菌作用がある成分を1回の使用で大量に投入すれば菌は劇的に減ります。その代わりに副作用も起きやすくなってしまいます。逆にどれだけ強い殺菌作用があっても微量しか使わなければ、菌はあまり減りませんし、副作用もほぼ起きません。
そのバランスを考えた上で副作用が出ない量を国が決めています。そのため薬用シャンプーは安全性が高い設計になっています。
一部で噂されている副作用の危険があるという話は、使用量という観点を見落としている人がよく言うことですね。
実際に薬用シャンプー『コラージュフルフルネクストシャンプー』を販売している持田ヘルスケアにこの噂について質問しましたが、「15年以上製造販売していますが、長期使用による副作用は確認されたことがない」と回答を得ています。
おすすめの薬用シャンプー
以上を踏まえた上でおすすめの薬用シャンプーを紹介します。
薬用シャンプーで一番良いのはどれかと聞かれたら、私は自信を持ってこれです。
コラージュフルフルネクストシャンプー
このシャンプーは私も長年使っています。実際に使用してみてフケやかゆみは激減しましたし、炎症などの頭皮の荒れも治まりました。
頭皮の嫌な臭いを改善する効果もあります。
様々なサイトの使用者の口コミでも非常に高評価を受けているシャンプーで、皮膚科ではフケやかゆみ、頭皮湿疹で悩んでいる患者さんに勧める医者が非常に多いです。
コラージュフルフルネクストシャンプーにはミコナゾール硝酸塩とピロクトンオラミンが有効成分として配合されており、フケやかゆみの原因菌の増殖を抑える効果があります。
低刺激性なので肌が弱い人にも安心で、しかもほどよい洗浄力もあるので、多くの肌タイプの人に適しています。
低刺激性シャンプーは泡立ちが悪いこともあるのですが、コラージュフルフルは泡立ちも良いし、香りもクセがなくて多くの人に好まれると思います。
洗い上がりのスッキリ感が好きな人や、皮脂の分泌が多い人は青色の「すっきりサラサラタイプ」がおすすめ。
髪の毛がきしみやすい人や、乾燥肌の人には赤色の「うるおいなめらかタイプ」がおすすめです。
私は皮脂の分泌が多い方ですが、両方試した結果、うるおいなめらかタイプの方が合いました。個人差があるので、実際に両方試してみるのが一番良いです。
また薬用シャンプーは1日2日の短期間使っただけでは効果が出るものではありません。1か月、2か月くらいの長い目のスパンで使うと効果が現れてきます。
フケやかゆみに悩んでいる人はたくさんいらっしゃると思います。
そういう方はまずは薬用シャンプーの中から自分の肌に適していそうな商品を選ぶと大きく改善することがあります。
過去にフケやかゆみで悩んだ経験のある方は、薬用シャンプーを毎日でなくても3日に1度など定期的に使うと予防に効果的です。
(関連記事)
(参考リンク)
POLA 表示指定成分について知りましょう
東京都 暮らしの健康 第5号
厚生労働省医薬食品局 薬用シャンプー及び薬用リンスの承認審査に係る留意事項について
(追記)
コラージュフルフルスカルプシャンプーを買って、実際に使ってみました。
洗い心地はコラージュフルフルシリーズで一番良かったです。
使用感、成分分析などについてレビュー記事を書きましたので、シャンプー選びの参考にしてみてください。
⇒ コラージュフルフルスカルプシャンプーを実際に使ったので評価してみます