ストレス解消にはハグが効果絶大 抜け毛も減る!?
「あまり考え込むとストレスでハゲるぞ」と私が言われたのは、以前在籍していた職場の上司から。
上司なりの気遣いとユーモアで私にかけてくれた言葉ですが、実は冗談ではなくて本当にストレスは薄毛の遠因になります。
ストレスの髪の毛に対する悪影響は薄毛だけでなく円形脱毛症のきっかけにもなると言われており、他にも頭痛、腹痛、吐き気、蕁麻疹など様々な症状が身体に出ます。
ストレスがなくならない限りこれらの症状は続きます。
ストレスはあらゆる病気の原因として頻繁に取り上げられていますし、一度はストレスについてしっかりと学んでみる必要がありますね。
この記事ではストレスと薄毛の関係、ストレスとは何か、効果的なストレス発散法を紹介します。
目次
ストレスと薄毛の関係
まずはこのサイトのテーマである薄毛とストレスの関係について解説します。
人はストレスが溜まると神経がずっと高ぶっている状態になってしまいます。
強いストレスによって副腎皮質からコルチゾールなどのストレスホルモンを分泌したり、自律神経が乱れ交感神経が優位になります。すると、胃腸が弱くなってしまったり、偏頭痛が起こってしまったりと体に変調をきたします。
悪影響は頭皮にも及びます。強いストレスの影響で内分泌系や免疫系の働きに影響を与えると、ホルモンの分泌が乱れることで身体が正常に働かなくなります。消化器の機能の低下を招くと、栄養の吸収が悪くなり、全身の細胞へ必要な栄養補給ができなくなることで髪にも悪影響が出るということが考えられます。頭皮の毛細血管が収縮し血流量が減少することも重なって、頭皮や毛簿細胞へ栄養が行き渡らず、髪の毛が軟毛化したり、抜け毛が増える可能性があります。
またストレスによりアドレナリンの過剰分泌が起こると筋肉が緊張し血行不良に繋がったり、呼吸が乱れることで活性酸素の増加につながり毛母細胞にダメージを受けます。
ストレスが原因で不眠になれば、不眠による髪の毛への悪影響も起こります。
ストレスがきっかけとなる毛髪の病気では円形脱毛症があります。AGAは前頭部と頭頂部が主に薄くなりますが、円形脱毛症の場合は側頭部や後頭部、時には眉毛やまつ毛など他の全身の毛にも症状が出ることがあり、時には治らないこともある非常に怖い病気です。
ストレスと薄毛の明確な因果関係は医学的にまだ分かっていないことも多いのですが、上記のように様々な視点から考えるとストレスが原因となって薄毛が起こる可能性は高いと言われています。
ストレスとは何か?
ストレスが原因で禿たならストレスを取り除けば治るというわけなのですが、そもそもストレスとは一体何なのでしょうか?
医学的には、「不快な刺激に対する心身の歪みのことをストレス、ストレスの原因となる不快な刺激や出来事のことをストレッサー」と言います。
私達が普段「最近ストレスが多い」などと言う時は、実はストレッサーのことをストレスと間違えて使っているのですね。本来は「最近ストレッサーが多い」と言うのが正しい使い方なのです。
ここまではこの記事でも一般的な使い方でストレスと書いてきましたが、正しい意味が分かったのでここからは正しい使い方でストレスとストレッサーを使って行きたいと思います。
ストレッサーには、「暑さ、寒さ、気圧」などの物理的なものから、「仕事が忙しい、重い責任、借金」などの社会的なもの、「病気、不眠、疲労」などの肉体的なもの、「家族、友人、職場の人間」などの人間関係によるものなど様々なものがあります。
人それぞれの状況によってストレッサーは異なっていますが、多くの人にとってストレッサーとなっているものは何でしょう?
働き盛りの男性を対象にした調査があります。
20~50代の働く男性1000人に、『生活する上で避けては通れないストレスについて』というアンケートを行った結果 (ORICON STYLE 2012年 インターネット調査)
1位 仕事の内容
2位 職場の上司
3位 賃金・給与
見事に仕事に関するストレッサーが上位3つを占めました。
4位以下を見ても、職場の同僚、残業時間の増加、自身の能力、会社の業績と仕事関連の項目が並んでおり、働く男性にとってのストレッサーは『仕事』と言い換えても良いでしょう。
精神障害と過労自殺の労災請求件数は年々増加傾向にあるので、日本の労働環境におけるストレッサーの問題は深刻化しています。
国も過労死等防止対策推進法を成立させるなど対策をしていますが、現場の状況はなかなか改善していないようです。
ストレス解消法
働く人がストレスを改善する方法で一番簡単なのは『仕事を辞めてしまう』ことなのですが、家族や生活のためには簡単に辞めることができないのが普通ですね。
もちろんブラック企業などで異常な労働環境で働いている場合などは、鬱病になったり倒れて入院する前に辞めた方がいいでしょう。
状況を自分一人で改善するのにも限界があります。自分でコントロールできないものに対して特にストレスは大きくなる傾向があります。
お金や責任よりもまずは健康が大切です。健康がなくてはお金が稼げないし責任も果たせません。沈み行く泥船からはさっさと下船しましょう。
一般的な働き方をしている場合は自分でストレッサーやストレスに対して工夫をする必要があります。
ここからは効果的なストレス解消法をいくつかご紹介していきます。
①「ストレッサーを良いものと捉えて向き合う」
考え方を変えてストレッサーを味方につけてしまうやり方で、心理学的に有効な方法です。
例えば、重い責任のある仕事を任された時に、「自分の力量を超えている。ノルマを達成できない、期限に間に合わない、嫌だなぁ。」と考えるのではなく、
「自分の能力の高さを買われて任されたのだ。周りはそれだけ自分を認めてくれている」と考えれば、ストレスは体を蝕むどころか活力を与えてくれるものに変身します。
ストレッサーに対して自分の考え方や受け止め方を変えることで劇的にストレスが回復する場合もあります。
②「ストレッサーを自分でコントロールする」
ストレスは自分ではどうにもならない状況で強くなります。しかし本当にどうにもならない状況というのは意外と少ないです。保守的な性格の人は本当は自分の力で状況を変えられるのに「どうせどうにもならない」と思い込んでしまっている場合がよくあります。固定観念を打ち払って考えましょう。
「上司は変えられない」→「価値観の合わない上司のいない部署へ異動する」
「自分に任された仕事は一人でやり遂げなければいけない」→「労働契約を違反している量の仕事は思い切って断る」
「仕事にやりがいがない」→「やりがいのある仕事を回してもらったり、転職を検討する」
思い切って自分が作ってしまっている殻を破るのです。「どうにもならない、無理だ」と思っている状況も、社外の他人が違う視点から見れば、自分の力で変えられることはあると気付かされることもあるので、信頼できる家族や友人に相談しながら現状を打破するというやり方もあります。
また、小さなことでも自分でコントロールできる作業の割合を増やすと、徐々にストレスは小さくなっていきます。
自分でコントロールできないものに対してストレスは大きくなるのでそれを逆手に取りましょう。
そんなこと分かってるけど現実的にはどう考えてもできないよ。という場合もありますよね。
その場合はストレッサーではなく、ストレスに対して工夫をしてみるのが一つの手です。
③「よく笑って、ゆっくり風呂に入る」
どのようにストレスを改善しているのかというアンケートを取ったところ、非常に多かった答えが『睡眠』『入浴』『運動』『旅行』でした。
これらは医学的に見てもストレス改善の効果的な方法です。
ストレッサーがかかると交感神経が優位になると述べましたが、逆に副交感神経を優位にしてやればストレスは軽減します。
副交感神経を活性化するのに簡単な方法は、「笑うこと」と「ゆっくりと風呂に入る」ことです。
運動をしたり、旅行に行って笑いながら楽しむことは副交感神経を活性化させるとても良い方法ですね。
入浴も効果的であることが知られています。ぼーっと何も考えず入浴している時にはいいアイデアも浮かび易いので、仕事や人間関係の問題解決法が思いもよらず得られることがあるかもしれません。
『飲酒』がストレス解消法だという人もいますが、適度な量であれば良い方法かもしれませんね。
仲間と笑い合う時間を過ごしたり、お笑い番組を観ながら晩酌というのも、案外ストレス改善になっていると思います。
④「安心感を得る」「ハグをする」
心理的には、安心感もストレスを和らげるのに効果的なことが分かっています。
信頼できる家族や親友に悩みを打ち明けるとストレスが和らぐのは、自分には味方がいるという安心感が得られることも大きな要因なのです。
返事はしてくれませんがペットに話かけるのも実は効果的なんです。言葉は通じなくても無償の愛を提供してくれるペットといることの安心感は大きなものがあります。ペットを撫でるだけでセックスをしたのと同レベルの幸福感を得られるという研究報告もあります。
面白い研究としてはハグに関するものがあります。
ノースカロライナ大学で行われた実験結果から、ハグやセックスなどパートナーとのスキンシップがない被験者はスキンシップのある被験者に比べて平均の心拍数が速く、逆にスキンシップのある被験者の心拍数は正常値または遅いことが報告されました。スキンシップが精神的な安定をもたらすことが分かりますね。
カーネギーメロン大学の心理学者とバージニア大学健康科学センターの小児科、ピッツバーグ大学の耳鼻咽喉科の専門家チームによる論文によると、ハグを受けた回数が多ければ多いほど風邪をひきにくく、症状が出ても軽度となることが分かりました。その理由としては、ハグによりストレスが軽減され免疫力の低下を防ぐためです。30秒間のハグでストレスは3分の1になるとしています。ハグをする相手は人だけでなくペットであっても構いません。
ウイーン医科大学の報告によると、親しい人にハグをされた被験者は脳下垂体からオキシトシンが分泌され、ストレスや不安の軽減、さらに血圧を下げたり、記憶力を高めたりする効果が確認されたとしています。カリフォルニア大学バークレー校の研究チームが行ったマウスを使った実験では、オキシトシンには筋肉の回復能力を高める効果があることが確かめられたので、オキシトシンは人にとってもアンチエイジング効果があると推察されています。
ハグによる脳内の作用としては、オキシトシンの他にも、ハグによってβエンドルフィン(幸福ホルモン)が分泌され、多幸感をもたらしストレスが軽減されます。セロトニンも分泌されることで副交感神経優位となり、感情的な思考が抑えられ冷静になります。
このようにハグにはストレスを軽減させる効果が医学的に証明されているので、日頃から家族やペットとのスキンシップを大切にすると良いでしょう。
薄毛対策も兼ねたストレス改善法としては『ヘッドスパ』もお勧めです。
美容院ではヘッドスパを受けられる店も増えていますね。頭皮環境の改善と首や肩のマッサージなどが受けられるので、気分もスッキリするし一石二鳥です。
髪を切るついでに仕事を頑張っている自分へのご褒美としていかがでしょうか。
20代~50代の男性は仕事がストレッサーとなっていると述べましたが、女性の場合は人間関係、10代~20代の若者も人間関係や受験などのストレッサーが大きいと思います。
紹介した方法は男女年齢問わず効果的ですので参考にしながら、うまくストレスと付き合っていきましょう。
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