タバコを吸うとハゲる。AGAも加速する。

タバコとドクロ

 

タバコは身体に悪いから止めようという話は、喫煙者は嫌というほど聞かされていると思います。

吸える場所はどんどんなくなり、タバコはどんどん値上げされ、周りの人の目も年々冷ややかになっていきます。この流れは世界的なもので、公衆の場では全面的に喫煙が禁止されている国もあるほどです。日本のPM2.5の最大の原因はタバコの煙(受動喫煙)だとされており、喫煙可能な飲食店内のPM2.5濃度は中国北京の汚染濃度と変わらないことが分かっています。

肩身が狭いとはまさにこのことを言うんですよね。

私も元喫煙者なのでタバコを吸う人たちの気持ちは非常によく分かります。タバコの良さ、世間体の悪さ、やめる難しさ…。

薄毛とタバコの関係をこの記事では書いていくのですが、やはりここでもタバコは悪影響があると書かざるを得ないのが心苦しいです。

 

 

喫煙が髪に与える悪影響

タバコが身体に悪いというのは周知の通りで、実は髪の毛にも悪影響が及びます。

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる働きがあり、血管が収縮することで髪を作る毛母細胞に必要な栄養が送られず、育毛が妨げられます。

また喫煙時には、二酸化炭素、ニコチン、タールなどと同時に、極微量ではありますが一酸化炭素を吸い込んでいます。

一酸化炭素は血液中にあるヘモグロビンと結び付き易く離れにくい性質を持っています。一酸化炭素はヘモグロビンとくっつくと、毛細血管の壁に僅かな傷をつけます。それが長期の喫煙によって繰り返されると、毛細血管が硬くなり血流量が減ってしまう可能性があると言われています。本来酸素を運ぶ役割を持っているヘモグロビンと結び付いてしまうことで細胞が必要とする酸素も送られにくくなります。このことも毛母細胞に栄養を送れなくなる理由のひとつです。

栄養面では、喫煙によってビタミンB群やビタミンEが消費されます。ビタミンは毛母細胞が髪を作るために必須の栄養素なので、それが不足がちになるのもやはり育毛の妨げとなってしまいます。

ただし、これらが直接の原因となって薄毛になることはほとんどありません。育毛に悪影響はあるのですが薄毛になるほどではないということですね。実際に10代や20代でタバコを吸っていて禿ている人は見ませんよね。

問題はAGAを発症した場合で、その場合は薄毛を加速させます。

 

喫煙はAGAの進行を加速させる

タバコは育毛を妨げる悪影響があるだけではなく、AGAが発症した場合は薄毛の進行に拍車をかけてしまうと指摘されています。

2008年に発表された論文の中で、喫煙はAGAの明らかな危険因子であると結論づけされました。

その論文によると、以下のことが示されています。

①ハミルトン・ノーウッド分類において、中等度から重度のAGA患者には喫煙者が多い。

②非喫煙者と比べてAGAが重度に進行する確率が1.77倍高い。

③1日20本以上煙草を吸う男性は、そうでない男性よりもAGAになる確率が2.34倍高い。

④ニコチン含有量の多い煙草を吸う人ほどAGAが重症になる相関が認められた。

論文を発表したLin-Hui Su博士は、喫煙により毛包や毛乳頭が破壊されたり、男性ホルモン(アンドロゲン)の作用に拮抗する女性ホルモン(エストロゲン)の産生が抑制される可能性を示唆しています。

さらにハーバード大学がアメリカの中年男性1200人を対象に行った調査によると、喫煙によって男性ホルモンの分泌量が10~30%増加したことが分かりました。喫煙者は非喫煙者に比べ男性ホルモン(テストステロン)が9%、DHT(ジヒドロテストステロン)は13%増加しました。DHTはAGAを引き起こす要因なので、これが増加することはAGAの発症リスクや進行速度を速めるリスクが高まることを示しています。 

 

禿たくないなら禁煙すべき

以上のように、タバコの髪の毛に対する悪影響は科学的に明らかになっています。

禿たくないなら禁煙した方が良いでしょう。AGAを発症しやすくなりますし、AGAをさらに進行させてしまいます。

タバコの臭いや煙は若い女性に大変不評ですし、モテたい人もタバコはやめた方がいいでしょう。

 

しかし私自身も喫煙者だったので禁煙が難しいことも分かっているし、喫煙には良い面があることも知っています。

タバコを長年吸ったことがない人は意外と分からないようなのですが、タバコを吸うと気分が落ち着くというメリットがあります。

血流が悪化することで頭に昇っていた血がスーっと引いていくので、冷静になれたり、リラックスする効果があるのです。ですから、脳を酷使する仕事(大学教授や小説家などのライター)には昔から喫煙者が多いのです。オーバーヒートをおこした脳を落ち着けることができるので仕事の合間に気分転換しやすいんですね。また短気な人もタバコによって怒りが静まるので何かと便利なシチュエーションがあります。

落語家の桂ざこばさんが「酒を飲んで人を殴ったり殺す奴はいるが、煙草を吸って人を殴る奴はいない」と仰っていましたが、まさにその通りなのです。タバコは感情的になってしまった人を冷静にさせる効果があります。

一服しながらコーヒーを飲むのが至福の時間だという人もいますね。女性にも多いです。

このような煙草のデメリットとメリットを比べた時に、メリットの方が大きい人も世の中にはいて、ただちに禁煙すべきとも言えないのではないかなと思います。

私も、人生の辛い時期にタバコを吸っていて随分助けられた記憶があります。悲しい時や苦しい時に随分と辛さをタバコに和らげてもらいました。感情を抑えることでストレスや心の痛みが緩和されるんですね。

 

しかし、身体には間違いなく悪いものだし薄毛にもなるので、あとは喫煙者それぞれが禁煙するかしないかを選択するだけですね。

惰性で吸っているだけなら止めた方がいいと思います。

まだ吸ったことのない人は吸わないままでいた方が良いことは言うまでもないですね。

 

実際に多くの人が禁煙をするタイミングはどんな時なのでしょうか?

ディムスドライブの調査によると約30%の人がタバコの値上がりをきっかけに禁煙を始めるようです。

逆に50%の人は値上がり前にタバコをまとめ買いしています(笑)

禁煙したいと思っているみなさんは次のタバコの値上がりまでいつまでも待っていますか? 

 

禁煙は簡単じゃない

禁煙は難しいと言われています。最終的には我慢できるかできないかの根性論になるためです。

一番いい方法は煙草を買えないようにお金を1円も持たないことですが、現実的ではありませんね。

 

私の場合はどうしたかというとやはり根性でした。ひたすら我慢です。

ひとつだけ我慢を続けられた理由があったかなと思うのは、煙草を吸いすぎて軽い肺炎になったことです。

微熱が続き、普通に歩くのも息をするのも少々苦しいという状態でしたので、煙草を吸うのが辛くなりました。吸うと身体がしんどいので我慢するしかなかったというわけです。

肺を悪くするまで吸い続けるのはとてもお勧めなんてできませんね。私の場合は20代で若かったから良かったものの、年がいっていたら本格的な肺炎や肺がんになってしまうところですからね。

私の経験から言うと、禁煙で一番キツいのは最初の3か月です。特に最初の1週間は常にタバコのことを考えてしまいます。1時間に2本以上吸うことが習慣になってしまっていたので、1時間の間に何度も「タバコ吸いたいな」と思います。そのたびに我慢です。1日に何十回も我慢しなければなりません。最初の1週間は毎日そんな感じです。その後は徐々に我慢する回数が減っていきます。1~2か月が経つ頃には気づいたらタバコの誘惑がずいぶん小さくなっています。最初は1時間に10回くらい吸いたい気持ちを我慢していたのが、1時間に1回程度に減っていきます。3か月も経つと吸いたいと思うのは数時間に1度程度になり、タバコがないことに慣れてきます。それでも気を許したらそこで終わりという感じですけどね。この3か月を乗り切るとストレスは格段に減ります。半年後には1日に1回も吸いたいと思わなくなります。ここまで来るとほぼ禁煙達成ですね。

 

我慢するコツは「俺は禁煙する」と周りの人に宣言しまくることです。これだけ大口を叩いたのにやめられなかったら恥ずかしいという状況を自ら作れば、我慢も続くかもしれません。プライドが高い人なら弱い自分を他人に見せたくないので、この方法は自制心を保つのに良いやり方だと思います。

「コイツは禁煙もできないようなヘタレだ」「タバコもやめられないようなメンタルの弱い奴が偉そうなことを言う資格はない」などと他人に見下されるのは屈辱ですからね。これから禁煙する方はそんな風に思われないようにプライドを高くして頑張りましょう。

タバコと麻雀

他人が吸っているのを見るととてつもなく吸いたくなります。私は禁煙して7年以上経っていますが、それでも他人が吸っているのを見ると「いいなぁ」と思うことがあるくらいです。禁煙を始めた時は、喫煙者の近くには行かないことをお勧めします。パチンコ店、麻雀、居酒屋、喫茶店などの喫煙エリアなどは耐え難い誘惑に満ちています。

ストレスを感じた瞬間もめちゃくちゃ吸いたくなる要因ですね。仕事の休憩中やイライラした時にはどうしてもタバコを1本吸って落ち着きたくなります。そんな時は、脳内のセロトニンの分泌を促すために深い深呼吸を5分以上続けるなどの工夫をして乗り切りましょう。 

その他のタバコを吸いたくなる要因としては、酒、コーヒーなども挙げられます。タバコとワンセットで飲んでいた人は習慣として脳が覚えてしまっていますので、できるだけ酒やコーヒーを飲むことも避けた方が禁煙の辛さを軽減させられます。 

 

禁煙のストレスを軽減させる方法

私が禁煙をした時には、今のように禁煙の手助けをする薬があることがまだ広く認知されていない頃でした。

私は精神力だけでやめましたが、それだとどうしてもストレスは大きくなってしまいます。特に最初の3か月間は大きなストレスがかかってしまいます。

そんな時は、ストレスを軽減する禁煙補助薬を使うのも一つの手です。なかなかやめられないという人は試してみる価値があります。

 

禁煙補助薬には大きく3つの種類があります。

 

①ガム

禁煙のストレスの原因はニコチン不足によるところが大きいので、ガムに含まれるニコチンを摂取し、それを段階的に減らしていくことで禁煙のストレスを和らげることができます。禁煙中は口寂しさもあるので、ガムはその解消にも良いですね。

一般用医薬品(OTC医薬品・市販薬)なので薬局やamazonなどのネット通販で購入できます。

代表的な商品名:ニコレット

 

②貼り薬

ガムと同じでニコチンの摂取量を段階的に減らして禁煙しやすくする薬です。気合だけで禁煙する場合よりも1.5倍禁煙が楽にできるとされています。貼り薬は「大・中・小」と大きさに種類があって、最初はニコチンの含有量が多い大や中から始めます。ストレスに体が慣れてきたら小へ段階的に小さくしていきます。この時、ニコチン量が減ってストレスが大きくなるので、ガムを少し噛んだりしてストレスがかかり過ぎないように補助的に使うと効果的です。仕事の都合でガムが噛めない人などにはお勧めですね。

一般用医薬品なので薬局やアマゾンなどのネット通販で購入できます。病院で処方してもらうこともできます。

代表的な商品名:ニコチネル、シガノンなど

 

③飲み薬

バレニクリン(商品名チャンピックス)という薬です。ニコチン受容体に作用して脳に働く薬で、タバコを吸いたいと思わなくさせたり、タバコを吸った時の充足感を感じさせてタバコを必要だと思わせなくします。気合だけで禁煙する場合よりも3倍禁煙が楽にできるとされています。チャンピックスを服用している時にはニコチンを摂取する必要がないので、禁煙補助薬のガムや貼り薬を併用する必要はありません。禁煙外来で処方される薬で、ディムスドライブの調査によると禁煙外来に通う85.9%の人が効果があったと答えています。5%以上の確率で起こる副作用のリスクもあるのでその点は注意が必要ですが、アイドラッグストアーの口コミを見てもかなり好評価されています。

医療用医薬品なので基本的には病院(禁煙外来)で診断を受けて処方してもらいます。個人輸入なら病院に行かなくても手軽に購入することができます。個人輸入代行業者のアイドラッグストアーでは1箱28錠(1錠1mg)が3,910円です(2016年8月調べ)。

代表的な商品名:チャンピックス

⇒ 私がアイドラッグストアーで購入する理由

 

 

最後に一言。

喫煙はハゲる要因です。

禿げたくない、若い女性にモテたいなら禁煙しましょう。

 

 

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