お金もかからず、薬にも頼らず、病院にも行かずに薄毛を改善させる。
そんな方法が実はあります。
それは生活習慣の改善です。
薄毛治療は、育毛剤や医薬品などを使って外部からの刺激を与えて治すことだけが唯一の治療方法ではありません。
体の内側を改善することによって頭皮環境を整えて、薄毛になりにくい体を作ることもできます。
AGAの発症原因は遺伝が25%程度で、残りの75%は後天的な要素(生活習慣など)によるものだと考えられていることからも、生活習慣の見直しがいかに大切なことかが分かります。
生活習慣を見直せと言うけれど、具体的には一体何を見直せばいいのでしょうか。
現代の医学ではまだ分かっていないことも多いのですが、一般的に髪の毛の成長に関与していると言われている生活習慣は、
「食生活」「洗髪」「ストレス」「睡眠」「喫煙」「紫外線」「肩こり」、女性の場合は「ホルモンバランス」「ダイエット」なども挙げられます。
では、すでに薄毛で悩んでいる人がこれらを見直すことで本当に薄毛が改善するのでしょうか?
答えは「ほとんどの人は治らないが、たまに劇的に改善する人もいる」
「なんだそれ」と拍子抜けされたかもしれませんが、実際に生活習慣の改善だけを行って薄毛が治ることはあまりありません。特に男性の薄毛の原因はAGAが90%以上と言われていて、すでに発症してしまったAGAを治療するためには生活習慣はそれほど大きな要素ではないのです。
「じゃあAGAだったら生活習慣を変える必要は特にないか」と言うとそうとも言い切れないところがややこしいのですが、、生活習慣を変えないままでいるとAGAの進行が早まることが分かっています。極端に偏った食生活による栄養不足や喫煙は薄毛を加速させます。1日4~5時間の睡眠や過剰なストレスが慢性化していたりすると血流の異常など様々な障害が身体に現れます。酷い場合には、薄毛だけでなく他の疾患も併発しているかもしれません。やはり見直すべきものは見直した方が良いことに間違いはありません。
女性の場合は女性ホルモンの分泌低下によって頭頂部やつむじを中心とした頭部全体の薄毛がよく起こりますので、生活習慣を変えることでホルモンバランスが整って薄毛が改善することがよくあります。女性は男性よりも生活習慣の影響が髪の毛に出やすいんですね。
また10代~20代の人は、まだ若いうちから健康的な生活習慣を送ることで将来の薄毛予防になります。まだ禿げてもないのにハゲ対策で生活習慣を見直すのは危機感もなくモチベーションが上がらない中では難しいとは思いますが、できることなら心がけた方が将来の自分のためになります。
薄毛の原因となるような生活習慣を行っていないかチェックしてみましょう。
薄毛だけでなく身体全体のケアという意味でも改善すべきことがあれば意識しましょう。
食生活
よく言われるように食事はバランスよく食べることが大切で、偏った食事を続けている人や深酒を繰り返している人は薄毛リスクが大きくなります。
髪にとって特に重要な栄養素である亜鉛は男性が不足しがちで、女性の場合は鉄が不足しがちです。そのためAGAクリニックなどでも、亜鉛やビタミンが入ったサプリメントを処方されることがあります。
たしかに亜鉛欠乏症になっている人の場合はサプリメントで補給したり食生活を見直すことで徐々に薄毛が改善していきますが、毎日の食事でしっかりと亜鉛を摂れている人が亜鉛のサプリメントをいくら摂っても意味がないし、逆に過剰摂取になる危険性があります。髪にいいからと言って必要以上に摂取してはいけないのです。
欠乏してもダメ、摂り過ぎてもダメ。バランスの良い食事というのはそういった意味も含まれています。
髪の毛には様々な栄養素が関わっており、一部の研究では育毛効果があるとされている食品もあります。
髪の健康に良い食生活について、詳しくは↓の記事を参考にしてみてください。
ストレス
ストレスを抱えていると禿るなんてしばしば言われますが、本当でしょうか?
現代では10代の人でも受験や人間関係でストレスを抱えやすいですし、20代以降の人は仕事や家庭のストレスを大なり小なり常に感じています。
統計データによると、男性は仕事のストレス、女性は人間関係のストレスで悩むことが多いようです。
ストレスは身体の内部に様々な弊害をもたらし、頭皮の血流や栄養素にも悪影響を与えていると言われています。
ストレスをなくすことが健康に良いとよく言われますが、言うほど簡単になくせたら誰もストレスを感じていません。
そんな中、近年ストレスを解消するのに効果的な方法が様々な研究機関から提案されています。
私自身、この方法に大きな効果を感じていますので記事↓の中で紹介しています。
睡眠
睡眠中は髪が伸びる非常に重要な時間です。
そのため、1日の平均睡眠時間が4時間以下など極端に短かったり、昼夜逆転の生活になっていると育毛にも悪影響があります。
睡眠は育毛と密接な関わりがあるんです。
睡眠の重要性と、睡眠を取るためのコツを紹介します。
喫煙
喫煙は身体に悪いとか、肺がんのリスクを高めてしまうとか、もう常識になっていますね。
実は喫煙は髪の毛にも悪影響を及ぼすことが分かっています。
特にAGAをすでに発症している場合は、タバコは薄毛の進行を加速させます。
禿たくなければ禁煙をお勧めします。
洗髪・シャンプー
日本人はお風呂好きなので、ほとんどの人が毎日入浴していると思います。
髪の毛を洗う頻度は人によって様々で、2~3日に1回という人もいれば、1日に3回という人までいます。
お風呂に入らず洗髪をしないと頭皮がどんどん荒れていくのは分かりますが、実は洗い過ぎも頭皮を強く痛めてしまいます。
また、頭皮環境を良くするためにはシャンプー選びが重要なポイントです。
シャンプーは成分欄をしっかり読んで自分の肌質に適したものを選びましょう。
成分表示欄の読み方を解説しています。
正しい洗髪方法や頻度、そして直感ではなく理論的なシャンプー選びについて紹介します。
⇒ 頭皮を健康にする洗髪方法 シャンプーを安さや匂いや直感で選ぶと頭皮を痛めます
脂漏性皮膚炎の方には真菌を抑える効果のあるシャンプーがあります。
紫外線
紫外線が肌に悪い、美容の敵というのはよく知られた話ですね。紫外線対策を入念にしている女性は非常に多いです。
頭皮や髪の毛も皮膚の仲間なので、当然紫外線の影響を受けます。
紫外線対策を行わないと、頭皮環境を悪化させたり、髪の質が非常に悪くなります。
⇒ 頭に降り注ぐ紫外線は肌の5倍 頭皮を紫外線から守りましょう
肩こり
肩こりが直接薄毛の原因となることはまずありませんが、遠因にはなります。
肩こりが酷い人は肩から首、頭にかけての血流が悪くなるので、食生活やストレスなどと悪影響が重なると薄毛につながると考えられます。
男女ともに肩こりで悩む人は多いですが、特に女性の身体の悩みの1番は肩こりという調査結果があります。
ドライヤー
ドライヤーは、意外と正しく使うのが難しいです。
多くの人がドライヤーを髪に近づけ過ぎです。そのような間違った使い方をしていると、髪の毛を痛めて、ごわつき、枝毛、切れ毛、パサつきなどの原因になります。
逆にドライヤーを使わず自然乾燥をしていると、頭皮や髪に残った水分によって菌が繁殖し臭いの原因になったり、キューティクルを痛め髪につやがなくなったりします。
そこで誰でも髪を痛めずに使える最新のドライヤーが商品化されています。
正しいドライヤーの使い方と、私が欲しいと思うドライヤーを紹介しています。
運動
ゆっくりとしたスイミングや軽めのウォーキング程度の運動は頭髪に良い影響があります。
ストレスなどによって血中に過剰に高まった活性型男性ホルモンが発汗することで排出されます。そのことが髪に好影響を与えると言われています。
バランスの取れた食生活、毎日の良質な睡眠、ストレスフリーな生活、正しい洗髪、完璧な紫外線対策、禁煙、適度な運動。
こんな完璧な生活を送れている人なんていないでしょうね(笑)
どんな人でも、十分にできていることと何かしら足りないものはあると思います。足りないところを焦らずひとつずつ改善していきましょう。
薄毛がすでに進行してしまっている場合、生活習慣を大きく改善できれば薄毛が治ることもありますが、生活習慣を大きく変えることは大変な努力が必要ですのでなかなか継続が難しいですね。
ですから、生活習慣の改善だけで薄毛治療をするのではなく、医薬品治療などの他の薄毛治療法をサポートするものという位置づけで、出来る範囲で少しずつ行えば良いと思います。
最初から全部改善しようとはせず、できることからコツコツと取り組んでいきましょう。